10月7日（土）多治見市のヤマカまなびパーク7階ホールで「第4回全日本モザイク名人決定戦」が開催されました。今回は過去最大の44人参加による大会になりました。（一般の部33人、小中学生の部11人）大会形式は昨年同様、一般の部はスイスドロー方式による予選を行い、上位16名（シード選手＝昨年のメダリスト3名を含む）のトーナメント戦で優勝を競いました。小中学生の部は総当たり方式で、勝ち数（同点の場合はコマ差）で順位を決めました。ちなみに昨年までは小学生の部でしたが、今年からは中学生も参加可とし、その代わりに学齢によるハンデ（預け石）を導入しました。また一般の部の予選でも、先手・後手の有利不利を補正するために預け石（1個）を設けました。
総評です。一般の部では、今回初出場の方々の健闘が目立ちました。ふだん多治見市周辺でモザイクを打っている人たちは、だいたいお互いの実力や手の内を知っている訳です。ところが今回は他県からの参加者も多く、初めての手合わせで、言わば他流試合のような感覚を持った人も多かったのではないかと思います。モザイクにはまだ定石や戦型というものが定まっていませんので、観戦していてもなるほどそのような打ち方もあるのかと参考になる盤面が多かったです。特に今回名古屋から初参加のどんさんは、予選・トーナメントを勝ち上がり、決勝戦で昨年3位のブリタニアさんと対戦、1勝1敗でしかもコマ差ゼロと互角の成績を残しました。ルールによりシード選手のブリタニアさんが優勝にはなりましたが、そのブリタニアさんが「強いよー」と頭を抱えながら打っている姿が印象的でした。昨年まで3期連続で優勝を果たしたペーさんも、4位に食い込んでさすがの実力だと感じさせました。
小中学生の部では、主催者側からすると予想外の展開が起こりました。一昨年までの小学生の部では、高学年の選手が上位を独占して、やはりモザイクというゲームの性質上、年齢による実力差が大きいのかと感じていました。昨年は中学に進学した選手が大会を卒業し、小学生の部への参加者が少なくなってしまいました。そこで今年は参加資格を中学生まで広げ、その代わりに預け石によるハンデを設けたのですが、フタを開けてみれば小学低学年の選手がとても強くて、優勝のあやとさん、準優勝のシオリさんも低学年の選手でした。話を聞いてみれば、ふだんから家族でモザイクを遊んでいて、家族の中でも一番強いというのでなるほどと思いました。次回からは預け石による学年ハンデはやめようと考えています。ちなみに優勝のあやとさんは9勝1敗、準優勝のシオリさんは9勝2敗、3位のわたあめさんは7勝3敗という成績でした。
記録として上位入賞者のお名前を挙げておきます。（敬称略）
【一般の部（準々決勝進出者）】
優勝 モザイク・ディ・ブリタニア
準優勝 どん
3位 ふらっと店長
4位 ペー
5位 ゆつ
6位 鷲見裕治
7位 セナ
8位 藤田久史
【小中学生の部（勝率5割以上）】
優勝 わたなべあやと
準優勝 シオリ
3位 わたあめ
4位 りょう
5位 かんな
6位 きょうちゃん
7位 あすちゃん
一般の部の決勝戦は、盤面を動画に撮りましたので、ここに掲載しておきます。ぜひ研究の材料にしていただければと思います。まずは決勝戦第1試合。右が先手のどんさん、左が後手のブリタニアさんです。
続いて決勝戦第2試合。左のブリタニアさんが先手で、右のどんさんが後手になります。どちらも一歩も譲らぬ名勝負でした。